調味料置き場のベタベタ汚れの落とし方と予防方法を、掃除のプロが教えます。

キッチンのベタベタ汚れをスッキリ落としたい。

キッチンのコンロまわりやコンロ近くにある調味料置き場は、油や調味料の汚れがつきやすい場所。

ベタベタやねっとりの汚れを放っておくと、ガンコで落としにくい汚れに変化してしまいます。

気持ちよくキッチンを使い続けるために、掃除のプロ大津たまみ先生に「汚れの掃除方法」と「予防方法」を教わります。

その汚れの原因は?

汚れを落とすためには、その汚れが何から発生したかを知る必要があります。

大津先生は調味料置き場の汚れは主に次の3つが原因だと指摘します。

 

  • 油ハネ:コンロの近くは特に汚れやすく、調理中にハネたり気化した油が、ベタついたリねっとりとした汚れになります。
  • 調味料:しょう油やソース等使用後の調味料が垂れてこびりつき汚れに。場所や素材によってはサビの原因になる可能性もあります。
  • カビ:調味料置き場は奥まではなかなか換気ができません。湿気がこもってカビが発生しやすい環境です。

 

これらの汚れを発生させないために、定期的に清掃と整理整頓を行いましょう。

調味料置き場の掃除方法。

週に1回の掃除でガンコな汚れになる前にオフ。

 

ガンコな汚れにしないためには、週に1回程度の拭き掃除が理想的です。

 

中にある物を全部出し、棚の表面や引き出しの底を軽く濡らした布(ここでは「マイクロファイバークロス」)で拭きます。

マイクロファイバークロスは多少であればこびりつき汚れを削り取れるので、水拭きでも汚れを落とせます。

 

汚れが残っている時は食器用洗剤(中性洗剤)を使います。

洗剤の説明書通りに水で薄めて布に噴きつけ、汚れを拭き取ります。

水拭きをして乾拭きをしっかりします。


ガンコな汚れには湿布法。


それでも取り除けなかったガンコなこびりつき汚れには、洗剤を使った湿布法が有効です。

重曹水(お湯100mlに重曹小さじ1を溶いた物)、または規定通りに水で薄めた中性洗剤を用意します。今回は水で薄めた「天使の松」を使います。

 

キッチンペーパーを汚れの上にかぶせ、スプレーボトルに入れた洗剤を塗布します。

しばらくして汚れがやわらかくなってから布等で拭き取ります。

最後に水拭きと乾拭きを行い、しっかり乾燥させます。

汚れの予防方法とプロのグッズ使いをご紹介。


掃除を大変にしないためには、掃除後にする汚さない工夫も大切です。

掃除のプロが日常的に行っている予防方法とグッズの使い方をご紹介します。

1)調味料を使った時にできた液ダレは、気付いた時に拭き取りましょう。

ボトルの底や側面を拭いてから収納するのはひと手間ですが、固まってしまってからの掃除や不快感を考えると少ない手間です。

2)収納場所にはマット等を敷き、汚れの付着を防ぎます。

特にEVA樹脂製の物は湿気や汚れを防ぐのでおすすめ。

クッション性があるので棚板の傷付きも防止し、汚れが拭き取りやすく、お手入れが簡単です。

 

機能性の高い食器棚シートもおすすめです。

最近は防カビ、防虫、防水、防汚、防油等の機能がついている物が増えています。

フリーカットタイプなら棚のサイズに合わせて切って使えます。

年に一度を目安に定期交換し、清潔な状態を保ちましょう。

3)調理中は必ず換気扇を回しましょう。

油煙の付着を抑えられます。

 

24時間換気の住宅では換気扇は不要と思われる方もいらっしゃるそうなのですが、調理中はそれ以上に強い吸引力でないと油を吸引し切れません、と大津先生。

「清潔に気持ちよい空間で暮らすために、換気扇は必ず使ってくださいね」とのことです。

4)収納方法にひと工夫。

ボトル類はカゴに入れ、使用頻度の高い物を手前に、低い物を奥に置くと出し入れがしやすくなります。

カゴに入れて出し入れすることで、虫やホコリを防いで清潔に保てますし、こぼれても掃除がしやすいです。


透明もしくは半透明の物を使うと、中身が見やすく、管理もしやすくなります。

5)湿気取りアイテムを常設。

湿気によるカビの発生や調味料の変質を防ぐために、乾燥剤も必要です。

大津先生のおすすめは珪藻土を使ったアイテム。

手軽なのに水分の吸収力に優れているからです。

主にしっかり乾燥させたい鍋の下等に置いておきましょう。

このほか、棚が拭き取りやすい素材(メラミン化粧板等)の物を選ぶと日々のお手入れのハードルが下がるので、棚を新調する際には選択肢にしてみてくださいね。

プロのコツを取り入れて、気持ちの良いキッチンにしましょう。

調味料置き場を清潔に使いやすい物にするためには、まずは定期的な整理整頓から始めましょう。


調味料の残り具合や賞味期限を確認するために、棚の中身を全て出して整理をしましょう。

中に戻す前に掃除をすれば一石二鳥です。

また、汚れたと思ったら早いうちに掃除をし、汚れを放置しないようにしましょう。


収納スペースが清潔だと、気持ちよくお料理ができて、効率も上がります。キッチンにいる時間が快適になります。

習慣化できるように、少しずつ挑戦してみてください。